うまくいってもいかなくても、お金はください

昨今、「レベニューシェア型」という言葉をよく耳にするようになった。 …

タイトルを一目見た時、「その通りだ!社員のモチベーションは金だー!」とテンション上がりまくってクリックしたらまさかのBtoBのお話でした。

『レベニューシェア型』とは?

企業間の契約形態の一種です。

簡単に言うと
  • 成果物(システムやアプリケーションなど)に対する報酬は発生しない
  • 成果物による収益の一部が報酬として継続的に得られる。

ブランド力はあるが開発機構を持たない企業と、技術力はあるが商品を売る力のない企業との間で活躍しそうな形態ですね。

『レベニューシェア型』のメリット

メリット
  • 開発にのみ専念できる。(販路確保などが不要)
  • 継続的に収益を得ることが出来る。

『レベニューシェア型』のデメリット

デメリット
  • プロジェクト体制を維持するのが大変。
  • 収益の見通しを立てるのが難しい。

『レベニューシェア型』を考える

冒頭にご紹介している記事の中では私が最も愛する『アジャイル開発』との相性が良いと紹介されています。

「なんでアジャイルと相性がいいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、開発手法の特性を考えると分かりやすいかと思います。

『従来の開発手法』と呼ばれる『ウォーターフォール』では、各工程で成果物(設計フェーズなら設計書、製造フェーズならソースコード)が発生します。

しかし設計書からは収益が発生しません。

対して『アジャイル開発』の成果物は(理想では)最終的に出来上がったシステム(アプリケーション)のみです。

よって『レベニューシェア型』は『成果物が収益を生み出す場合に有効である』と言うことが出来ます。

個人的には『レベニューシェア型』はベンダー側のリスクが高すぎて手を出しづらいという印象です。

というのも、(言い方が悪くなりますが)これまでは『儲けが確実ではないモノ』も売れてきたわけですが、『レベニューシェア型』では『儲けを確実に出せるモノ』をユーザに提供する必要があります。

さらに、『アジャイル開発』との相性がいいと述べましたが、最終リリースタイミングは確実に抑えておく必要があります。

例えユーザに「いや、今のままじゃ利益を出せない」と言われても、理想なんて叶わないことが多いのが実情ですので、莫大な工数を費やして結局本番稼働しない、なんてことになりかねません。

ある一定期間を過ぎたら本番稼働を始めて、以降は『SES』による保守契約を結ぶのが上策ではないでしょうか。

独り言

楽観イエスマンの上司が『レベニューシェア型』を唱え始めたら早めに食い止めましょう。

以上です。

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