年明け早々に世間を賑わせた、『アメリカによるイランのソレイマニ司令官殺害』には驚きましたね。

最近では『イランによるウクライナ機撃墜』がホットな話題になっているため、イランとアメリカに関するニュースは影が薄れつつありますが。

何はともあれ一触即発状態からはほんの少し外れたようなので、胸を撫で下ろすばかりです。

いくら無人攻撃機が登場したからと言って、戦争となれば制圧に歩兵は不可欠。兵器のレベルも上がっているでしょうからどれだけの損害が出るか分かりません。

それでも、イラン国内の世論とアメリカ国内の世論の動向には今後も注意が必要ですね。

本記事には過激な内容が含まれます。写真や映像はありませんが、グロいのが苦手な方はお戻りください。

同害報復の掟

さて、前置きが長くなってしまいましたが、先述のニュースの中で『同害報復の掟』という物々しい名詞を目にされた方も多いことかと思います。

漢字からだとどうしても意味を計りかねてしまいますが、要は『目には目を』とか、もっと簡単に言えば『やられたらやり返せ』という掟です。

この『同害報復の掟』に関して、昨年末の休職期間中に鑑賞した映画の中で若干触れられていたので少しご紹介したいと思います。

アメリカとタリバン

核心に触れる前に少しばかり余談になります。

大抵の人は『タリバン』という名前を聞いたことがあると思います。

ミリタリー映画の中でも数多く取り上げられるこの『タリバン』ですが、Wikipediaによればなんとイラク戦争の開戦前からアメリカとの交戦状態にあります。

イラク戦争でのアメリカ軍の占領速度は知っての通りですが、なぜそれだけの軍事力を持つ国が正規軍ではない『タリバン』を相手にこれだけ手を焼かされているのか。

その答えも『同害報復の掟』にあるのではないかと思っています。

パシュトゥーン

ここまでお読みになられた方でも、『パシュトゥーン』という響きには疎い方も多いかもしれません。

Wikipediaによれば『パシュトゥーン人』とは

アフガニスタンのイラン系民族。アフガニスタン内で最大の人口を持つ民族である。

Wikipediaより

と述べられていますね。

重要なのはここから。『パシュトゥーン人』に『パシュトゥーンの掟(パシュトゥーンワーリー、パシュトゥヌワレイ)』という掟が存在します。

映画『ハイエナ・ロード』によると、この『パシュトゥーンの掟』には以下のような項が存在します。

パナー
敵から追われている者を、自らの命を懸けて助けよ
映画『ハイエナ・ロード』およびWikipediaより
    バダル

    攻撃に対する報復を意味する

    名誉を取り返せなければ家長は永久追放になる

    映画『ハイエナ・ロード』より

    『パナー』はアメリカ海軍特殊部隊『NAVY SEALs』の悲劇『レッドウィング作戦』を題材にした『ローン・サバイバー』や『スペシャル・フォース』などで見られるように、たとえ同族の敵であっても追われる身をもてなします。

    それ故に過激派から村が狙われる羽目にもなるのですが、その姿勢から自らの命よりも掟を重んじる尊さが感じられます。

    『バダル』に関しては直接語られることは少ないのですが、例えば『キングダム』の中では以下のような表現で表れています。

    心配ない仲間が奴らを皆殺しにする

    映画『キングダム』より

    また、遠回しな表現ではありますが『ランボー3』の中でも以下のように語られています。

    妊婦は銃剣で腹を切られ胎児は火に投げられた

    次世代のアフガン人と戦わなくて済むようにだ

    映画『ランボー3』より

    つまり、前項で触れたアメリカと『タリバン』の戦いが終わりを迎えない疑問に答えを出すのであれば、『どちらか一方が滅びない限り戦いは終わらない』となるわけです。

    アメリカ軍は交戦規定を設けているために民間人をむやみやたらと制圧することはできません。

    しかし、その民間人の中に『バダル』を果たそうとする『タリバン』が生まれるという無限ループですね。

    ちなみにこの『同害報復の掟』は『NAVY SEALs』にも存在するようで、映画『アメリカン・スナイパー』の中ではビグルスが撃たれた直後にマークが口にしていますね。

    そのマークも報復の最中に殉じてしまうのですが…。

    現状のイラン情勢に当てはめてみると

    イランの人口の何割を『パシュトゥーン人』が占めるのかは定かではありませんが、『バダル』が存在する限りアメリカへの報復を行わなければ家長(この場合は国家元首が相当するでしょうか)は追放されてしまいます。

    報復と言っても『名誉の回復』なわけですからそれはもう徹底的にやらなければなりません。

    しかし先の米軍基地へのミサイル攻撃にしてもイランメディア報道の「80人死亡」に対し、アメリカのメディアは「死者無し」。

    これでは「『名誉の回復』とは言えない」と思っても仕方ありません。

    そうした理由も加わって現在のイラン首脳陣への退陣要求が行われているのかもしれませんね。

    最後に

    記憶をたどってみて、欧米と中東の戦いを題材にした映画ばかり見ていることに気が付きました。

    そうした映画がたくさんあるという事も、それだけ関心が集まっていると捉えられるかもしれませんね。

    まとまりのない話でしたが、以上です。

     

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