物流倉庫で仕分けの短期バイトをしていた頃のお話

不動産営業を辞めた後、「今度こそはちゃんと長く働ける企業に転職しよう」と思い、ある程度の期間を設けて転職活動を行うことにしました。

この時点で社会人2年目にして転職2回、次で3回目という状況だったので、経歴的にも「そろそろ決めないとまずいかな」という思いも当然ありました。

転職活動期間を設けるにしろ、家賃などの支払いはしなければなりませんでしたので、その間の繋ぎとしてアルバイトをすることにしました。

物流倉庫の短期アルバイト求人との出会い

「どうせバイトをするなら、正社員になったときには経験できない様な仕事をしよう」という思いもあり、想定する正社員の仕事とは程遠い求人を探しました。

時期的に年末に向かっていたこともあり、短期アルバイトの求人がいくつもありましたが、その中でも物流倉庫での短期アルバイトに興味を惹かれました。

倉庫内での仕事であれば肉体労働なので身体も動かせますし、単調であるがゆえに考えずに出来るのではないか、というのが最大の魅力でした。

ちなみに勤務時間は深夜でした。ここから約半年間、短期バイトが終わった後も昼夜逆転の生活を送ることになります。

アルバイト面接

指定された時間に倉庫を訪れると、待合室には大勢の人がいました。

しかし、そこにいた人の95%は外国人の方々。日本人は探さないと見つからないほどでした。

てっきり普通のアルバイト面接を想定していたのですが、その大勢の中で一つのテーブルに社員さんが座っており、そこに資料を提出していくつかの質問に答えるだけで、初回シフト日が確定しました。

単調作業なのでとりあえず人を集めたかったこと、さらには周りが外国人だけという事もあり、日本人のアルバイトは貴重な人材として扱われる様です。

ちなみに、後から分かったことですが、ここにいた外国人のほとんどは学生ビザで日本に来ているらしいとのこと。

にもかかわらず夜中はアルバイトに励んでいるのですから、就労ビザを取得できないから学生ビザで来日して働いている、というのがそこで知り合った日本人から教えられた認識でした。

仕事内容

仕事内容としては、県外から送られてくる荷物を全てベルトコンベアに流すというとても簡単なモノ。

ベルトコンベアに流していいモノ、流してはダメなモノの区別はありますが、大抵のモノは流しちゃっていいので、仕事内容として覚えるほどの事は多くありませんでした。

ただし、最初はその区別がつけられなかったので、隣のネパール人に「どっち?」とか聞いてましたね。

倉庫内にはベトナム人とネパール人、そして日本人という体制でした。

ベトナム人はどちらかというと韓国人の様な見た目で、ネパール人は中央アジア系の濃い見た目でした。

後々分かったのですが、このベトナム人が韓国人の様に見えた背景には、戦争の歴史が関係しています。

ベトナムの方たちはとっつきにくい印象でしたが、ネパールの方々は優しかったですね。

ネパールの方々の名前は長すぎて覚えられませんでしたが、挨拶は「ナマステ」でオッケーらしいです。

話が逸れましたが、ベルトコンベアに荷物を流すこと以外にやった仕事と言えば、各配送店へ荷物を配るトラックに同乗して、荷物の搬入を行う作業でした。

重労働から解放され、ドライバーさんによっては「タバコ吸ってもいいよ」と言ってくれるので、かなり楽を出来る時間でもありました。

また、トラック運転手という職業に関する話も色々聞けたので、機会があればまとめておこうかと思います。

外国人労働者の実態

前項で少し触れましたが、倉庫内にはベトナム人・ネパール人・日本人がいました。

このベトナム・ネパールの方々に対する社員さんの態度は、現実をまざまざと見せつけられた様な思いがしました。

そもそも生まれ育った環境が違いますし、コンビニで働けるほど日本語が達者なわけでもありません。

その為、説明を日本語で受けても理解できないことは多々あったかと思います。

そんな中で仕事のミスに対して(ビックリするほどの)怒声を飛ばされている姿には、日本人として少し申し訳ない思いがしました。

コンビニでも外国人のスタッフさんに対してキレている人を見かけたりしますが、寛容な態度をとってくれる人が増える事を願っています。

倉庫バイトのここがきつかった

単純単調な作業だったのですが、辛かったこともいくつか。

頼りにされる日本人

先述しましたが、外国人労働者の方々に対する会社の評価はかなり低かったです。

その為、日本人のアルバイトは現場で重宝されることになりました。

具体的に言うとベルトコンベアの端にポジショニングされるんですね。

スタート側の端であれば、誰よりも多くの荷物を流すことを求められますし、終端であれば流してはいけないものが流れてきた時にそれを止める事を求められました。

一番しんどかったのが終端にいてミカン箱(木箱)の様なものが20数個流れてきた時。

一つ10kg以上もある箱が連続して流れてきて、それを全て取り除く必要がありました。

しかし作業場所の足場は少なく、半ば潰されるような格好になりながらも取り除き、「これ流すなああああ」とスタート側に向かって叫ぶ始末。

それでもまた流してきやがったときにはベルトコンベアを止めましたけどね。

小さいのに重い工具

荷物の重量で言うと、一番重くて40kgぐらいでしょうか。

それを持ち上げてベルトコンベアに乗せるのですからかなりの筋力が要求されます。

ただ、見た目がいかにも重そうだったら身構えて力を入れることが出来るのですが、工具は見た目が小さいのにも関わらず、驚くべき重量を誇るものがありました。

具体例を挙げると、ティッシュボックスサイズで10kg弱はあろうかといったモノ。

これらの重量を見誤ると危うく姿勢を崩して自分がベルトコンベア行きになりそうでした。

ちなみにこの労働でかなりの筋肉が付き、かなりの脂肪が落ちました。

出身地が近い先輩に出会う

仕事の中身とは関係ありませんが、このバイト期間中に出身地が近い先輩と出会い、今でも連絡を取り続けています。

なお、バイト期間終了後の仕事でも一緒に仕事をすることになりますが、その内容はここに書けないので…。

特殊詐欺グループとかではないので安心してください。普通の夜のお仕事です。

最後に

日本人だから、という事もあるのでしょうが、職場の方々からは「社員を目指さないか?」など、惜しまれつつバイト期間満了で終了しました。

その時点でも転職活動は行っていたのですが、「これだ!」と思う企業に巡り合えず、再びアルバイト求人を探すことになりました。

倉庫バイト後の仕事に関しては、先述の通りここには記載できないので、1個飛ばしです。

以上です。